2011
05.31

歌いたい

Category: 日常
昨日午前中にイタリア語の勉強をした方と一緒に、午後から、
イタリア語&音楽仲間の入院先へお見舞いに行ってきました。

彼女はベットの上で眠っていました。
声をかけるとうっすら目を開けますが、また瞼が閉じます。

「眠いの?」 って言うと、しばらく間があって、「眠いの。」

また声をかけてと、そんなことを繰り返しているうちに
目も覚めてきて、ゆっくりだけどお話することができました。

手を握ると、思っていたより強く私の手を握り返してくれて、
ずっと握ったり握り返されたりでした。


「会いに来るのだったら何時頃がいいの?」 って聞いたら、
「そうねえ、午前中ねえ。」

そうか3時はいけなかったんや、
「ごめんなさい。」 と頭下げたら、
一緒に行った人が、オホホ・オホホと笑いました。


最近転院されたこの病院の一階には、
ピアノやドラムセットが置いてありました。
彼女は素晴らしい声の持ち主。
日本では数少ない本当のメゾ・ソプラノです。
今は声はでないけど、大好きな歌を歌いたいのです。
前の入院先の病室には、枕元に歌の楽譜が置いてありました。

ピアノを弾かせてもらって、軽く歌ったり、リズムをとることが
彼女にとって、一番の励みになるなと思って、
ピアノを使わせていただけるかどうか、
ナースステーションで聞いてみました。
返事できかねるので、一階の事務所に尋ねてください
ということでした。

事務所では、
ボランティアの方が来られて、
事前の手続きを踏んだ上、音楽をすることはあるが、
個人的にピアノを使ったり、歌ったりという、
そのような 『前例』 がないと、ちょっと困り顔。
上の者に聞いておきます、というお返事でした。
彼女が声楽家であることもご存知で、
話もよく分かってくださったし、優しい好青年でした。

ああ、上の人に聞かないとね、
前例がないのですね、
「ごめんなさい。」 と深く頭を下げたら
一緒に行った人が、オホホ・オホホと鈴を鳴らしたような声で
また笑いました。

外へ出てから、私が 「撃沈!」 と言うと、
午前中に来てって言われるわ、
前例がないって言われるわ、もうどうしましょう、と
またまた美しい声で笑ってました。


田植えの時期なんですねぇ。
田んぼには水がはってありました。
病院の近くには、淡いきみどり色の小さな花をいっぱいつけた
何本ものクスノキの大木があって、香を放っていました。


                   
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